新型コロナウイルス流行の影響を受け、2020年〜2021年にかけて「オンラインミーティング」が急速に普及しました。なかでもオンライン会議システムの代表格である「ZOOM」は無料で使える範囲が広く、便利なので、多くのビジネスマンが利用しています。
このZOOMですが、録画機能があるのをご存知でしょうか。
録画機能の使い方と、録画したデータとSACSCRIBEを使ってZOOM会議の文字起こし方法について紹介します。
ZOOMの録画機能の使い方
さっそくZOOMで会議を録画してみましょう。録画機能の使い方を紹介します。
なお、無料版ではパソコンでのみ録画機能が使えます。iPhoneなどモバイル端末では使えないので、ご注意ください。
自分がホストの場合
ミーティングの主催者であるホストは、「レコーディング」のアイコンをクリックするだけで会議を録画できます。
一度「レコーディング」をクリックすると、タブが「レコーディングを再開/停止」に変わります。これをクリックすることで録画を止めたり、再開したりできます。
自分が参加者の場合
自分がミーティングの参加者の場合は、そのままでは録画することができません。
ホストに「レコーディングの許可」をもらい、許可されると録画できるようになります。
管理者側は、参加者一覧から任意の人を選択し、「詳細」→「ビデオの開始を依頼」をクリックすることで、参加者にレコーディングの許可を与えることができます。
録画後の流れ
会議終了後、録画データの保存先を確認するタブが出てきます。
ZOOMには無料版と有料版があり、有料版の方が保存できるデバイスや保存場所が多くなります。
・無料版
使用デバイス:パソコンのみ
保存場所:自分のパソコン内に保存
・有料版
使用デバイス:パソコン、モバイル端末
保存場所:自分のパソコン内か、クラウドデータとしても保存可能
保存する録画データの拡張子はいずれもmp4になります。
保存した録画データからSACSCRIBEを使って文字起こしをする方法
自動文字起こしサービス「SACSCRIBE」では、mp4形式のデータを入力し、自動文字起こしができます。ZOOMミーティングの録画データもそのままご利用いただけます。
「ファイル」の欄に会議を録画したmp4データをそのままドラックアンドドロップするだけで、話した内容をそのまま文字起こしできます。
ファイルサイズの上限は1GBです。おおよそ1時間くらいの会議なら大丈夫ですが、それ以上になる場合は分けて録画していただくと安心です。
実際にZOOM会議の内容をSACSCRIBEを使ってテープ起こししました
実際にこの記事を書くための取材として、ライターが実際にZOOMミーティングを行い、1分ほどの内容を文字起こしに使用してみました。
ZOOMを使用していますが、特に「明瞭に話してください」などの指示はしていません。対面で話すのと変わらない気軽な雰囲気のミーティングで使用しました。
SACSCRIBE
レコーディングされてますそうやってますよああとだよちゃんとねた貰っていいですかその何か録音したのをなん何すんですかえーっとサブスクライブなんか結構話し言葉のなんか録音したのの精度がわかんないですよね今まで貰ったえーっと会議のデモのとかもう自分で朗読した夏目漱石の吾輩は猫であるとかだったら預けて入るですけどなんかこういう話し言葉とかどれぐらいの精度なのかな?っていうのは興味あるともっとなんか頭の会議の本人が話しているときにどういう音の入り方するのかなっていうのが凄い気になるので男米がやってるん?
実際に話した内容をSACSCRIBEで文字起こししてみると、上記のような文面になりました。
段落がなく、話者の区別もない状態です。意味不明瞭になっている部分も多いですが、大体の内容はつかめます。そのまま原稿としては使えませんが、原稿を書くためのサポートとして使うなら十分です。
動画を見ながら、SACSCRIBEの文字起こしデータをサポートとして使いつつ文字起こしをしていきます。
SACSCRIBEをサポートに使いながら、手動で直した原稿
A あ、今レコーディングされてます?
B されてますよ。
A ああ、ありがとうございます。あとでデータもらっていいですか?
B その、なんというか、録音したのをどうするんですか?
A えーっと、サクスクライブってなんか話し言葉を録音したときの精度がわからないんですよね。今までもらった会議のデモとか、自分で朗読した夏目漱石の「吾輩は猫である」とかだったらある程度入るんですが、こういう話し言葉とかどれくらいの精度なのかな?っていうのは興味あるのと、あとZOOM会議の何人かが話しているときに、どういう音の入り方するのかなっていうのがすごい気になるので、こういうお願いをさせてもらったんです。
このような具合で話者を段落分けし、誤変換や意味不明瞭な内容を修正して、原稿として使える形に手直しします。
議事録として使うなら要点をピックアップして整理、インタビュー原稿として使用するなら「えーっと」などの文章を削除して整えたりと、用途に合わせて手直ししていきます。
実際に文字起こしをしたことがない方だと、「そのまま使えないレベルの精度なら、耳で聞いて書いた方が速い」と思われるかもしれません。しかし、耳だけで早口の会議を聴きながらタイピングするのは至難の技です。多少精度は悪くても大筋のわかる原稿がひとつあると、かなり助かります。
音源だけを耳で聴きながらタイピングすると、文字起こしに慣れていない方では音源の長さの5〜10倍の時間がかかるのが普通ですが、SACSCRIBEをサポートに使うことでおよそ2〜5倍程度に短縮できます。
ZOOMミーティングは文字起こし向きの原稿を作りやすい
普通の会議での録音に比べ、ZOOMミーティングでの録音は鮮明に記録されやすく、文字起こしもしやすい傾向があります。
一般の会議ではマイクから座っている位置が遠い場合がありますが、ZOOMミーティングなら全員の発言を綺麗に録音できます。もし声が小さかったり音声トラブルで上手く声が拾えない話者がいても、ミーティング自体にも支障が出るためすぐに調整することになるので、「あとで聞き返してみたら、この人の声が全然聞こえない」というトラブルも起こりにくいです。
一見難しそうですが、ZOOMミーティングからの文字起こしは簡単にできます。ZOOMの録画の設定は簡単ですし、テープレコーダーなど特別な道具も不要です。むしろ会議室で行われる会議よりも楽に録音やテープ起こしができるといっていいでしょう。
ZOOM会議の議事録作りや、ZOOMインタビューの原稿作成など、ぜひSACSCRIBEを活用して御社のビジネスに役立ててください。