iPhoneでの通話録音は、ビジネスやプライベートで通話内容を記録したいときに役立つ機能です。しかし、iPhoneには標準で通話録音機能が搭載されていないため、専用アプリや外部機器を利用する必要があります。また、録音したデータの取り扱いや法的な注意点にも気を配る必要があります。
ここでは、iPhoneで通話を録音する4つの方法について詳しく解説します。目的やシチュエーションに合った方法を選び、通話内容を効率的に記録・管理するための参考にしてください。
iPhoneで通話の録音をする4つの方法
iPhoneで通話の録音をする方法として、ボイスメモや画面録画などがあります。
ここでは、iPhoneで通話の録音をする4つの方法を紹介します。
iPhoneのボイスメモで通話を録音する
ボイスメモはiPhoneに標準搭載されているアプリで、誰でも簡単に通話の録音が可能です。
通話を録音したい場合は、通話中に「ボイスメモ」アプリを起動し、画面に表示される赤い録音ボタンをタップするだけで録音が始まります。通話が終了したら再度録音ボタンをタップして録音を停止することで、録音データが保存されます。
iPhoneのボイスメモで録音できる範囲
iPhoneの「ボイスメモ」は、iPhone本体のマイクを利用して音を録音する仕組みです。そのため、周囲の音声は録音できますが、通話相手の声は直接的に録音されません。相手の声を録音するには、専用の通話録音アプリや、外部機器を利用する必要があります。
関連記事:iPhoneのボイスメモから文字起こしする方法【スマホで完結】
iPhoneの画面録画で通話を録音する
iPhoneの「画面録画」機能を活用して通話を録音する方法をご紹介します。画面録画は、iPhoneに表示されている画面をそのまま動画として保存する機能で、同時に音声も記録できるため、通話中の映像と音声を記録する用途に役立ちます。
iOS 11以降のiPhoneには、画面録画機能が標準搭載されており、設定から簡単にコントロールセンターに追加できます。この機能を使えば、通話中の画面操作や一部の音声を記録することが可能です。ただし、通話の音声に関しては制約があり、電話アプリを介した通話音声は録音されないことが多いため、注意が必要です。
画面録画機能の設定と利用手順
- コントロールセンターへの追加:画面録画機能を使用するには、まず「設定」アプリを開き、「コントロールセンター」に移動します。「コントロールをカスタマイズ」をタップし、画面録画をコントロールセンターに追加してください。
- 画面録画の開始:コントロールセンターを開き、画面録画アイコン(丸い録画ボタン)をタップすることで録画が開始されます。3秒のカウントダウン後、画面とその時点での音声が録画されます。
- 録画の停止:録画を停止するには、再びコントロールセンターを開いて録画ボタンをタップするか、画面上部の赤いバーをタップして停止を選択します。録画した動画は自動的に「写真」アプリに保存されます。
画面録画での通話録音の注意点
通常の電話アプリでの通話は、プライバシー保護の観点から録音されない仕組みになっています。FaceTimeなど、インターネット通話を録画する場合は一部録音される場合もありますが、相手の同意を得るなど、法的な配慮が必要です。
通話を録音できるアプリを使用する
iPhoneで通話を録音する方法として、専用の録音アプリを利用する方法があります。これらのアプリは、標準機能では対応しきれない通話録音が可能で、相手の声も含めて記録するため、ビジネスシーンや重要な会話の記録に便利です。画面録画機能を使わずに、直接音声を録音できるので、より自然に通話内容を保存することができます。
おすすめの通話録音アプリ
- PCM録音:PCM録音は高音質での録音を可能にし、データを簡単に共有できる点が魅力です。長時間の録音にも対応しており、会議やインタビューの記録にも活用されています。
- TapeACall:TapeACallは、通話相手の声を明瞭に録音できる人気のアプリです。録音ファイルを簡単に共有できるほか、クラウドにバックアップする機能があり、長期保存にも適しています。
- Google Voice:Google Voiceは一部の国で提供される通話録音サービスで、特にアメリカでは多く利用されています。通話中にボタンを押すことで録音を開始できるため、重要な場面での録音に向いています。
その他にも、iPhoneにはさまざまな通話の録音アプリが提供されています。それぞれの特徴を把握して、目的に合ったアプリを選んでください。
ボイスレコーダーを使用する
iPhoneでの通話を録音するには、外部機器であるボイスレコーダーを活用する方法も効果的です。ボイスレコーダーは、通話内容をiPhoneの内蔵機能に頼らずに録音でき、iPhoneのストレージ容量を気にせず使用できる利点があります。また、Bluetooth対応のボイスレコーダーを使用すれば、無線接続での録音も可能です。
ボイスレコーダーでの録音手順
- スピーカーで音声を流す:通話中にiPhoneのスピーカーモードをオンにし、通話音声をスピーカーから出力します。その音をボイスレコーダーのマイクで拾うことで録音が可能です。この方法は、ボイスレコーダーの設定を簡単にするだけで使え、アナログながら手軽に録音できま
- Bluetooth対応ボイスレコーダーの利用:Bluetooth対応のボイスレコーダーであれば、iPhoneとペアリングして無線で通話を録音することができます。これにより、音質が向上し、よりクリアな録音が可能になります。デバイスによっては、外部マイクやイヤホンジャックに接続して録音するオプションもあり、用途に応じて使い分けが可能です。
iPhoneの通話の録音にボイスレコーダーを使用するメリット
ボイスレコーダーを利用することで、以下のようなメリットが得られます。
- ストレージを節約:iPhoneの容量を使用せず、録音ファイルはすべてボイスレコーダー内に保存されます。これにより、iPhoneの容量不足を気にせずに録音可能です。
- 長時間録音が可能:ボイスレコーダーは、iPhoneに比べてバッテリーが長持ちする機種が多く、連続して数時間の録音ができる製品もあります。
- 高音質の記録:高性能なボイスレコーダーは、iPhoneのマイクに比べて録音の音質が優れており、会話の詳細を明瞭に記録できるため、ビジネスシーンでも役立ちます。
iPhoneで通話の録音する際の注意点
iPhoneで通話を録音する際には、録音データの取り扱いに十分な配慮が必要です。通話内容には、相手の個人情報やプライバシーに関わる情報が含まれている場合が多く、適切な管理が求められます。録音データが流出した場合、個人同士であれば信頼関係の崩壊、法人であれば企業の社会的信用の喪失に繋がる可能性があるため、慎重な取り扱いが重要です。
録音データのセキュリティ管理
録音したデータは、不正アクセスや情報漏洩を防ぐために、以下のようなセキュリティ対策を行い、厳重に管理しましょう。
- 暗号化:録音データを暗号化することで、不正なアクセスから保護することができます。
- パスワード保護:保存先のアプリやクラウドにパスワード設定を行い、アクセス権限を制限することが望ましいです。
- 定期的なバックアップと削除:必要なデータのみを残し、不要な録音データは定期的に削除することで、漏洩リスクを低減させます。
SNSへの公開に関する注意点
録音した通話内容や音声データを、許可なくSNSやインターネット上に公開する行為は、相手のプライバシーを侵害し、法的なトラブルに発展する可能性があります。たとえ相手に非がある内容でも、許可なく公開することで逆に法的責任を問われるケースが増えているため、録音データの取扱いには十分注意してください。
iPhoneでの通話の録音は違法になる?
iPhoneで通話を録音する際、日本の法律では相手に無断で録音しても違法とはなりません。しかし、録音した内容を裁判で証拠として使用する際には、証拠として認められないケースもあるため、取り扱いには注意が必要です。
録音データが証拠として認められないケース
録音データが証拠として認められない場合の基準として、東京高等裁判所が1977年(昭和52年)7月15日に下した判決が参考になります。この判決では、「録音が著しく反社会的な手段を用い、相手の精神的・肉体的自由を侵害するなどの人格権侵害を伴う方法で行われた場合、証拠としては認められない」とされています。つまり、録音の手段や方法が極端にプライバシーを侵害したり、違法性が強い場合には証拠能力が失われる可能性があります。
コールセンターやビジネスでの通話録音
コールセンターや企業間の通話での録音は一般的に行われており、これらの録音は適切な目的や手段で行われている限り、証拠として認められることが多いです。多くの企業では通話開始前に「録音しています」とアナウンスすることで、相手方の了承を得たうえで録音を行っています。これにより、プライバシーの配慮がされているため、録音データの証拠能力が高まります。
証拠として使用する際の注意
録音を証拠として使用する際は、録音時の状況や手段が適法であることが重要です。また、録音内容が適切な方法で採取されたものであるか、裁判所が判断するため、すべての録音データが自動的に証拠として認められるわけではありません。相手の同意や許可を得ておくことで、証拠としての信頼性が向上し、法的なトラブルを避けることが可能です。
iPhoneで通話の録音をしたら効率的に文字起こしをしよう
iPhoneで通話を録音する目的は、トラブル防止のため・備忘録・通話内容をまとめるなど、人によりさまざまです。
しかし、長時間の録音した音声を聞き返すと、時間がかかり効率的ではありません。
録音内容を効率的に確認するには、AI文字起こしサービスを利用するのがおすすめです。
クラウド型の文字起こしサービス「SACSCRIBE(サクスクライブ)」は、音声データをアップロードするだけで、自動で文字起こしが完了します。
文字起こしされたテキストを読めば、通話を聞き返すよりも大幅に時間を短縮できるでしょう。
さらに、サービス上でテキストを編集・校正して、レポートにまとめることも可能です。
初回は1時間分の音声を無料で文字起こしできるため、お気軽に試してみてください。