議事要旨とは? 議事要旨と議事録の違いを解説

ニュースで「議事要旨を公表」という言葉を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。

会議の内容をまとめたものでは議事録がおなじみですが、議事要旨と議事録にはどんな違いがあるのでしょうか?

この記事では、議事要旨とは何か、議事要旨と議事録の違いなどについて紹介します。

議事要旨とは?

議事要旨とは、会議の要点をまとめたものです。

会議で検討された事実関係や、主要な議論、その結果得られた結論が書かれていて、会議の流れが分かるようになっています。

会議の日時・場所、出席者も記載し、議事概要ともいいます。

FOMC議事要旨とは?

ニュースで目にしたことがあるとしたら「FOMC議事要旨の公表」ではないでしょうか。

FOMC(米国連邦公開市場委員会)は、米国の中央銀行にあたる連邦準備理事会(FRB)が金融政策や政策金利の方針を決定する会合のことです。

世界の株価や為替相場などに大きな影響を与えるため、開催最終日の声明文・記者会見とともに、3週間後に公表される議事要旨も注目されます。

FOMC議事要旨は、FOMCという会議の議事録の要約版です。FOMCにおける主要な発言と結論が示されています。

結論は公表済みですが、議事要旨を読むことで、参加者が現状をどのように評価して、どういう議論で判断に至ったかが分かり、その内容によってマーケットが動くことがあります。

尚、要約版ではない議事録全文も作成されていて、こちらの情報公開は5年後です。

公表するために作成

日本のFOMCにあたる日銀の金融政策決定会合でも議事要旨が公表されています。

「議事要旨」という言葉には「議事」の「要旨」という以上の特別な意味はありませんが、議事要旨は周知や情報公開など公表のために作成するのが一般的です。

このため官公庁が会議の内容を発表する場面でよく使われる言葉になっています。

議事録とは?

議事要旨と似た言葉に議事録があります。

議事録とは、会議の内容を記録したもののことです。会議録ともいいます。

会議の日時・場所・参加者などの情報と、会議の決定事項とTO DO(タスク)、議論の内容などが書かれていて、扱う内容だけ見ると議事要旨と違いはありません。

また、議事録にはいろいろな形があり、「議事録を要約したものが議事要旨」の場合もあれば、元から簡略な議事録もあります。

議事録にはさまざまな形がある

議事録の書き方や内容には特に決まりはなく、いろいろな形があります。

A・すべての発言を書き起こしたもの(速記を元に作成したものは速記録といいます)

B・議論の要点をまとめ、話し言葉ではなく三人称で説明する書き言葉にしたもの

C・結論やTO DOだけを箇条書きにしたもの

ボリュームも情報量も大きく違いますが、これらは全て議事録です。

議事録の使用目的や、職場が必要とする情報レベルでどの形になるかが決まります。

正確な発言の記録が必要ならA、会議の席上でまとめに使うならCが適切です。

議事要旨と議事録の違いとは?

議事録にいろいろなタイプがあるなら、議事要旨は議事録の一種なのでしょうか?

会議を記録するという意味では、議事要旨には議事録と同じ機能がありますが、性格の面では違いがあります。

目的の違い

議事要旨は多くの人に読んでもらい、周知や情報公開をすることを目的に作成されます。

これに対して議事録は多くの場合、参加者や関係者の間で共有するために作成し、当事者が確認し了解するためのものです。

この目的の違いにより以下の形式や具体的な内容の差が生まれています。

また、記録を残すことは共通する目的ですが、議事要旨は他者が検証し、議事録は当事者が備忘録として使うという違いもあります。

形式の違い

議事録には上で説明したようにいろいろなタイプがあります。

議事要旨は広く伝えることが目的なので、議論を整理して、主要な前提・論点と結論を説明するのが一般的です。(上のBに近い形になります)

適宜省略や並び替えをし、分かりづらい表現には補足説明を付け、読んで分かりやすい文章にします。

議事要旨に書かれないこと

議事要旨では一般的に発言者を匿名にします。議事要旨を公開した反響などで自由に発言しづらくなるのを防ぐためです。

一方、関係者で共有するための議事録では発言者を明記します。会議の参加者にとっては「誰が」「何を」発言したかというのはセットで重要な情報だからです。

また、議事要旨では感情的なやり取りは省略し、非公開の情報も記載しません。

発言の細かいニュアンスや、主要な議論にならなかった異論を確認するには、精緻に発言を記録する(上のA)タイプの議事録が必要です。

目的に合った議事要旨・議事録を作成しよう

議事要旨は、会議の要点をまとめ、周知・情報公開などを目的として公開されるものです。

議事録と似ていますが、使用目的が違うので、使い分ける必要があります。

議事要旨を作成するには、まず議事録を作成してから要約する方法と、メモや録音データから直接作成する方法があります。

詳細な議事録・議事要旨を作るなら、自動文字起こしを使うと便利です。音声データからAIが自動で文字起こしをするので、メモを取り切れないような細かな点まで短時間で文字化して確認することができます。

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