- 本業の収入にプラスアルファがほしい
- 就職はできないが隙間時間で効率よくお金を稼ぎたい
- 在宅でできる仕事がしたい
このようなニーズをお持ちの方におすすめしたいのが文字起こし、テープ起こしの副業です。PCやスマホとネット環境があれば誰でもすぐに始められますし、ライターほどスキルが必要なわけではなく、また他のライターとの案件獲得競争が熾烈なわけでもありません。
この記事では、在宅でできる副業として注目されつつある文字起こしについて解説します。
文字起こし・テープ起こしはどんな仕事か
まずは、文字起こし・テープ起こしの仕事内容と、得られる報酬について見ていきます。
文字起こしの仕事は大きく3つ
インタビューや会議、動画などの会話内容を文字に起こすことを文字起こしと言いますが、どのレベルで文字化するかで3つの手法に分けられます。
- 素起こし
- ケバ取り
- 整文
それぞれ見ていきましょう。
素起こし
素起こしとは、音声データをそのまま文字に変換する文字起こしの方法です。
発言や言い間違い、「えー」「あー」など意味を成さない音声もすべて文字に起こすため、読みやすさや活用というより、「記録」の意味合いが強くなります。発言内容の正確性が求められる法廷資料や公的資料を作成する際に用いられることが多いです。音声をすべて文字に変えるので、3つの手法の中でもっとも技術を必要としない文字起こしとも言えます。
ケバ取り
会話中の「えー」「あー」といった余分な言葉を取り除き、話者の話し方や語尾などはそのまま文字に起こす方法です。
インタビュー記事で話者の伝えたいことをダイレクトに伝え、会話の雰囲気を大事にしたい場合に用いられます。
整文
整文は会話の内容を文章として読みやすく整え、語尾も統一し、正しい言葉遣いに修正する方法です。
議事録作成などで発言内容の要点を押さえた書き方、記事として体裁を整える際に使われます。
テープ起こしではこれら3つの方法を使い分け、適切な形でクライアントに納品する必要があります。
クライアントによっては形式が決まっているため、要求された形式で納めましょう。
副業文字起こしの報酬金額を決める方法
文字起こしの副業に興味がある人は、副業の文字起こしでどれくらいの報酬が得られるか、相場や報酬額の決定方法が気になるところでしょう。
文字起こしは、クライアントから渡される音声データによって報酬が決まる場合がほとんどです。
報酬を決める要素は次の4つです。
- 音源の長さ
- 納品する形式
- 納期までの残り時間
- 専門性
音源の長さ
テープ起こしでは、音声ファイル1分につき100円が相場とされています。
つまり、60分の音声ファイルをテープ起こしした場合、60分×100円で6,000円となります。
初心者の場合、10分の音声を文字に起こすまでには60分程度必要と言われますから、時給でみると1,000円ほどです。
長時間の音声ファイルを短時間で文字に起こせば、その分報酬は上がっていきます。
納品する形式
報酬は素起こし、ケバ取り、整文の順で高くなります。
素起こしは技術もそれほどいらず、そのまま文字にするだけなので最も報酬は低くなります。ケバ取り、整文では余計な言葉を取り除き、文章の体裁を整えるスキルも必要になるため、その分報酬も高くなります。
整文は会話の要点を抽出する知識と技術も必要なことから、高い報酬を目指すならおすすめです。初心者であれば、まずは素起こしやケバ取りの案件で経験を積み、整文の仕事を取れるようスキルアップしていくことをおすすめします。
納品までの残り時間
クライアントの事情によっては特急で依頼し、翌日までに納品を求めることがあります。
この場合、他の仕事よりも優先して行う必要があるため、その分報酬も高く設定されます。
時間の融通が効くのであれば、納期が間近な案件をあえて選んで稼ぐ方法もあります。ただし、自分が時間にしてどれくらいの音声データを文字化できるか、経験値として把握できるようになってからでも遅くはありません。
専門性
テープ起こしには、特定の業種の会議内容やシンポジウム、講演会など、ある程度の専門知識や知見がないと対応が難しいものもあります。
専門性に応じて報酬も高くなりますので、通じている業種やジャンルがあるのであれば、積極的に活用するようにしましょう。
ただし、上でも触れましたが、文字起こしは起こす時間が長くなるほど単価が下がってしまいます。金額につられて専門知識が必要な文字起こしの案件に飛びついてしまうと、交わされる言葉の意味がまったく理解できず、整文まで仕上げるのに恐ろしいほど時間がかかってしまうこともありますので注意が必要です。
副業文字起こしの報酬の相場
副業で行う文字起こしの場合、経験値やクライアント、案件によって報酬金額にばらつきがあるため、一概に相場を示すのが難しいですが、感覚的には以下のような相場になると考えて間違いないでしょう。
初心者 1~2万円
中級者 3~4万円
上級者 5万円以上
(金額はすべて月額です)
時給に換算すると以下のようになります。
初心者 700円
中級者 1,000円
上級者 2,000円
文字起こしの副業の仕事を手に入れる方法
文字起こしに必要なものをそろえる
上記しましたが、文字起こしの副業を始める場合、必要になるのはPCかスマホ(効率を考えるならPC一択です)と安定したインターネット環境だけです。
それから素起こし、ケバ取り、整文の文字起こし方法についてしっかり頭に入れることくらいです。
PCについては音声データを再生する方法も確認しておく必要があります。文字起こしでは音声を再生したり、停止したり、戻したりといった繰り返しの作業が必要になりますので、そうした作業がなるべくスムーズに行えるツールを用意しておくと良いでしょう。
クラウドソーシングで副業でできる文字起こしの案件を探す
初心者でもできる文字起こしの仕事は、ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサービスで見つけることができます。
アカウントを作成し、本人確認を行えば(しておくと受注率が上がります)、その日から仕事を探して申し込み、採用されれば副業文字起こしを開始することができます。
文字起こし・テープ起こしの精度と速度を上げるのにおすすめのツール
最後に、文字起こし・テープ起こしの精度と速度を上げるのにおすすめのツールを2つ紹介します。
- テープ起こしプレーヤー
- SACSCRIBE
再生速度やピッチを変えられる文字起こし支援ツール|テープ起こしプレーヤー
株式会社アスカ21から提供されている文字起こし支援ツールです。
無料でダウンロードできるソフトですが、MP3やWAV、AVIなど幅広い音源に対応しており、機能性も高い優秀なツールです。
文字起こし支援に特化しており、再生中に一時停止を押し、もう一度再生すると3秒前のポイントから巻き戻して再生してくれます。
再生スピードやピッチも変更できるので、聴き取りにくい部分を調整しながら作業できます。
会話内容を直接文字に起こすことは出来ませんが、素起こしやケバ取りの作業では活躍するツールです。
クラウドにアップロードするとすぐに素起こしができる|SACSCRIBE
音声・動画ファイルをアップロードすると、クラウド上で素起こしをしてくれるブラウザ型文字起こしツールです。
アカウントを作成し、マイページから音源をアップロードすれば1時間の音声ファイルも10~20分で文字起こしを完了します。
無料枠を超えると1分で35円が必要ですが、素起こし作業を効率化できます。
ケバ取りや整文をする場合にも、ブラウザ上でそのまま校正作業を進められるので便利です。
文字起こしの内容はCSVファイルとしてダウンロードもできますから、クライアントの希望するファイル形式に応じた対応ができます。
まとめ:文字起こしは専門知識なしでも始められる副業
テープ起こしは専門知識に自信がなく、副業未経験の方にもおすすめの仕事です。
パソコン・スマホ、インターネットの環境さえあれば、すぐに開始できます。
報酬は他の副業に比べて高いわけではないですが、マイペースに続けられる上、ステップアップすることで単価を上げられるのも魅力です。
今回紹介したツールも使いながら、テープ起こしの在宅副業を始めてみてはいかがでしょうか。