無駄と感じる会議はなぜこうも多いのでしょうか?
会議時間の長さは日本の生産性が低い理由の一つにも挙げられています。
しかも昨今のリモートワーク浸透でますます増殖中。
無駄な会議の原因を知り、改善して仕事のスリム化に取り組みましょう。
無駄な会議で損失15億円!
日本の会社は会議が多いと言われています。
パーソル総合研究所の調査結果によると、社内会議に費やしている時間はメンバー層で週3.1時間、係長級で6時間、部長級で8.6時間。従業員規模1万人以上の大企業の部長級になると更に多くその約1.4倍になるといいます。
会議を無駄だと回答した人は約24%で、その分の人件費を企業の損失額として推計すると年間約15億円に上ります。(2017-2018年「長時間労働に関する実態調査」による)
ムダ会議は働く人の大切な時間を奪い、会社のお金も浪費しているのです。
では、なぜ無駄な会議になってしまうのでしょうか? 無駄な会議が生じる原因とその対策を紹介します。
会議が多すぎる!
会議を無駄と感じる理由の一つに「会議の多さ」が挙げられます。
会議の参加者が大人数になりがちなことも、会議を無駄と感じる原因になっています。
目的に合わせて参加者を絞り込む
会議の改善を進めるには、会議にかかる時間とコストを意識するのがポイントです。
・目的に合わせて参加者を絞り込む
・情報共有にはメールやファイル共有なども活用
などで会議にかける時間を減らすことができます。
一方で朝礼などのように全員参加で思いを共有するための会議もあります。
達成したい目的にとって最も効率が良い方法を検討するといいでしょう。
資料作りで残業……
会議の資料が多くて資料作りに忙殺されるというのも会議の無駄の一つと言えます。その資料、必要ですか?
とはいえ会議で資料がないと、説明を理解するのに時間がかかり、かえって非効率になってしまいます。
事前に配布した資料を読んで来て、会議では質疑応答から始めるなど、会議の時間を有効に使うための資料を用意するのが適切です。
資料は1枚
会議資料には読み切れない分厚い文書は必要ありません。(定例営業会議などでは管理数値集計のために作成している場合があります)
会議で話し合うための材料をコンパクトにまとめると参加者に分かりやすくなります。
資料はA4サイズ1枚がベストです。
やった感を出したいのはわかりますが、パワーポイントのアニメーションなどで見た目に時間をかけ過ぎないように注意しましょう。
無駄に長い会議
会議時間が長すぎるというのも会議の無駄の一つです。
特に、会議の時間がズルズル延びる、雑談が多くて一向に終わらないなど、会議がなかなか終わらないのはストレスに感じます。
会議が長引くとその分だけほかの仕事や帰宅時間を圧迫してしまいます。
司会を置いて会議を進行
あらかじめ終了時間を決めて厳守するのが鉄則です。
会議時間は1時間、もしくは30分がベストと言われています。
話が脱線すると時間が足りなくなるので、司会を決めて、アジェンダ(予定表)通りに進行するようにコントロールするといいでしょう。
誰も聞いていない会議
自分の進捗報告だけして、ほかの時間はメールやチャットというのも無駄な会議です。毎週あるような報告会議などでよく見かけます。
そもそも発言機会もなく自分に直接関係ない話を長時間集中して聞くのは困難なのです。
会議の目的を明確にする
このタイプの会議では、会議で達成したい目的を考え、メンバーや運営方法を工夫すると時間を有効に使えます。
情報共有だけならメールやチャットでも可能。上司へ報告し指示を受けることが目的なら1on1が適切です。
たとえばメンバー間で活動内容を臨場感とともにシェアしたいなら、内容を絞り込む、ディスカッションを取り入れるなど、目的に合わせた進行方法を検討する必要があります。
話すだけで決まらない会議
上司が気持ちよく語る+苦言を呈するだけの会議や、結論を出さない会議、会議の後で特に何も実行されない会議などは、会議の時間が無駄と感じられます。
「会議の目的が不明瞭」というのは、会議が無駄な理由を尋ねるアンケートで上位を占める回答です。
会議の目的と結論を確認
日本人は仕事でも和を重視するので、会議がいたずらに増える傾向があります。
「何を決める会議なのか」もしくは「ゴールはどの状態か」という観点で時々会議を見直した方がいいでしょう。
目的を明確にし、事前に議題を示して準備をすると、効率的に会議を進められます。
また、会議の最後には、会議で得た合意や意見をまとめ、次のアクションを確認することが重要です。目的に対する結果を確認することができます。
議事録は必要?
以上、会議の無駄が生じる原因とその対策について記してきました。
会議を意義あるものにするためには、事前のアジェンダ共有と、会議後の議事録確認、振り返りが有効です。
議事録作成は面倒、それこそ無駄なのでは、という声も聞かれます。たしかに、会議後の忙しい時間に議事録を作成するのは大変です。
しかし、議事録には会議の内容を文字で確認し、コンセンサスを深める役割があります。結論や内容の理解が食い違っていると、会議をした意味がありません。簡単でもいいので、会議後すぐに参加者に確認してもらうことで、理解のずれを発見し修正することができます。
メモを文章にするのが大変なら、自動文字起こしという方法があります。音声データから発言を文字に起こすことが可能です。
「SACSCRIBE(サクスクライブ)」は、クラウド型の文字起こしサービスです。自動で文字起こしをした後、そのままSACSCRIBE上で編集・校正ができるので、議事録の作成まで一気に進めます。
さくっと議事録を作成し、会議の無駄を減らしましょう。