会議室の席順の正解とは【図解で分かりやすく解説】海外の慣習も

会議で誰がどこに座るかを決める際には、席順のルールを考える必要があります。

席順のルールを知らずに席を決めてしまうと、上司や目上の人に相応しくない席に座らせてしまって失礼にあたることもあります。

この記事では、会議の席順を中心に、基本的なルールや考え方、上座や下座がどこになるかなどを、図を使って分かりやすく解説します。

会議室における席順のルール、上座はどこ?

まず、なぜ席次があるのか、上座と下座とは何かについて簡単に解説します。

なぜ席次があるのか

ビジネスに限らず、多くの場面で着席する場所にはしかるべき順序があります。

学生の頃はほとんど考えなかったという人も、社会人になるとさまざまな場面で席順を意識する機会が増えます。

席順・席次がルールやマナーとして定着しているのには理由があります。

そこには年配者や目上の人、位階が上の人を敬ったり、お客様をもてなしたりする気持ちが込められています。

席順のルールと聞くと面倒に感じてしまうかもしれませんが、基本にあるのは相手を思いやる気持ちであることを理解しましょう。簡単なルールさえ知っておけば難しいことではありませんので、基本を理解して、いざという時に困らないようにしておきましょう。

上座と下座とは

席順を考える際にまず確認すべきは「上座」と「下座」です。

一番上の席次を「上座(かみざ)」、下の席次を「下座(しもざ)」と言います。上座と下座の基本的なルールは以下の通りです。

上座 入口から一番遠い奥の席 目上の人が座る
下座 入口から一番近い手前の席 目下の人や幹事などが座る

テーブルや座席の配置が分かりやすい場合はこの原則だけ守っていれば問題ありません。

上座と下座の起源は、昔ながらの日本家屋にある「床の間(とこのま)」に由来します。

床の間とは、掛け軸など飾る、一段高くなっているスペースのことです。床の間は室町時代に造られるようになり、桃山時代から江戸時代にかけて現代の形になったとされています。

身分の高い人が訪れた際、一段高くなっている床の間に座ってもらいもてなしたことが上座の由来となっています。

会議室での席順とは? 上座はどこになる?

席順・席次や上座下座の意味を知ったところで、会議などのビジネスシーンにおいて、上座がどこになるのかを解説します。

会議室のテーブルが口の字型の場合

まず、会議室に多いレイアウトである口の字型に机が配置されている場合について解説します。

ロの字型の机では、基本ルールと同じく上座は出入り口から一番遠い席、下座は出入り口から一番近い席となります。

人数が増えたり減ったりしても、基本のルール通りで問題ありません。

画像にすると以下の通りです。入口から一番遠いところを上座と考えれば間違いないでしょう。

進行役や議長がいる場合

会議を行う時は、多くの場合、進行役や議長がいます。

議長はもっとも奥の席に座り、この場合の上座は、「議長に近く、次いで出入り口から遠い席」となります。

図にすると一目瞭然です。

応接室で会議をする場合

取引先などと会議をする場合、会議室ではなく応接室で会議が行われることもあります。

応接室では一般的に、出入り口から奥の方に3人掛けの長イスが、出入り口に近い方に1人掛けのイスが置かれています。

これは、席次と同じくイスにも格があるからです。

長イス(ソファー)の方が、一人掛けのイスよりも格が高いとされています。そのため、お客様には長イスに座ってもらい、自社の社員は手前側の一人掛けのイスに座ります。

円形机の場合

ロの字型など四角い形状のテーブルの場合は上座下座の判断がつきやすいですが、テーブルが円形の場合はどうでしょう。

円形机の場合でも、同じく出入り口から一番遠い席が上座になります。

会議室以外の席次のルール

ビジネスシーンでは、会議室以外にも席次の知識が必要になることがあります。ここでは、会議室以外の席次のルールを解説します。

タクシーに座る場合の席順のルール

駅から取引先までの移動などで、上司とタクシーに乗る機会は多くあります。タクシーにも上座・下座があるので覚えておきましょう。

タクシーに限らず自動車では、運転席の後ろが上座です。続いて、助手席の後ろ、後部座席の中央、助手席の順となります。

新幹線に乗った時の席順のルール

上司などと遠方を訪問する際に新幹線を使うことがあります。

新幹線では、2列席の場合は窓側が上座、3列席の場合は、窓側が上座、続いて通路側、中央の順になります。

 

海外にも上座下座の概念はある?

ビジネスにおける会議や食事会などにも適用される上座下座の概念は、海外にも存在するものなのでしょうか。特にグローバルな環境に置かれている人は、他国の伝統や慣習を知っておくと間違いをおかさずに済みますので確認しておきましょう。

アジア諸国の場合

アジア諸国の場合、日本と同じように席次の概念というのは明確にあります。

中国の場合

中国においても、上座下座の概念が存在し、食事や会議の場で重要な役割を果たします。通常、主賓や尊敬される人物は席の上座に座り、他の人々はその位置に敬意を表すため下座に座ります。

韓国の場合

韓国でも、上座下座の概念が重要です。席の上座に座ることは尊敬や敬意を示し、通常は年長者や地位の高い人物に与えられます。

インドの場合

インドの一部の地域では、上座下座の概念があり、食事の際に特に重要です。一般的に、家庭の長老や宗教的な指導者が上座に座り、他の人々はその位置に敬意を表します。

中東の場合

中東の一部の国々でも、食事や会議の場で上座下座の概念が存在し、尊敬される人物が上座に座ることが一般的です。

 

これらの国々での上座下座の概念は、文化的な慣習や社会的な階級制度に根ざしており、礼儀正しい行動や尊重の表現として重要な役割を果たしています。ただし、近代化や国際化が進んでいるため、これらの概念は緩和されることもあり、特に国際的な場での振る舞いにおいては、文化に敏感なアプローチが求められることが一般的です。

欧米の国々の場合

欧米の国々において、会議の際の上座下座の概念は、一般的には日本や一部のアジア諸国のように厳格に守られることは少ないです。ただし、一部の場合や特定の状況では、位置による階層的な考え方が存在することがあります。以下は、一般的な状況と例外的な状況に関する考察です。

一般的な状況

一般的に、欧米の多くの国では会議や食事の席で上座下座の概念はあまり厳格には適用されません。会議の際には、座る位置は通常、参加者の快適さやコミュニケーションを促進するために選ばれます。特にフォーマルな場面や公式のイベントにおいて、重要な役職や地位のある人物が特別な席に座ることがあるかもしれませんが、これは一般的なガイドラインに従ったものであり、厳格な階層的な概念とは異なります。

例外的な状況

ただし、一部の場面では上座下座の概念が存在することがあります。例えば、宗教的な儀式、王室や貴族に関連する行事、伝統的な宴会など、特別な文化的なイベントでは、座る位置に一定の儀式やプロトコルが存在することがあります。ただし、これらの概念は一般的なビジネス会議や社交的な場面には通常は適用されません。

 

要するに、欧米の国々においては、上座下座の概念は比較的緩和され、文化やコンテキストによって異なります。一般的には、対等なコミュニケーションと快適な雰囲気を重視する傾向があります。

席決め以外にも会議の前後にはやることがたくさん

ここまで会議やそれ以外のビジネスシーンにおける席順について解説してきました。

新幹線で窓際の席が上座になるというのが分かりやすい例ですが、一番良い席に上司やお客様に座っていただくという考え方が基本であることを理解しておけば、上記以外で座る場所を考える必要があった場合にも応用できるでしょう。

 

会議においては、席決め以外にもやることがたくさんあります。

中でも手間がかかるのが議事録の作成です。

議事録には、会議の内容や決定事項を周知・確認する目的があり、会議を意味あるものにするためには避けて通れません。

しかし、長時間の会議でメモを取るのは大変ですし、会議を録音したとしてもその文字起こしにも時間がかかります。

そんな時は、議事録作成の手間を減らすツールとして、AIによるクラウド型の自動文字起こしサービス「SACSCRIBE(サクスクライブ)」の利用がおすすめです。

音声ファイルをアップロードするだけで簡単に文字起こしができ、編集や校正も同じ画面でできるので、議事録作成にかかる手間を大幅に削減することが可能です。

自動化できることは自動化して、会議前後の担当者の負担を少しでも減らしましょう。

まとめ

会議では目上の人は上座に座り、下座には目下の人やお客様を迎える立場の人が座ります。

基本的なルールは、ドアから一番遠い奥の席が上座、一番近い席が下座です。

ただし、テーブルの形や座席の配置などによって変わることもありますので、臨機応変に対応しましょう。

会議の前後は、席決め以外にもやることがたくさん。

中でも手のかかる議事録の作成は、自動文字起こしサービスを利用してコスト削減につとめましょう。

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