テープ起こしの案件の中で、比較的多いのがインタビューは対談の文字起こし案件です。インタビューには1対1のものもあれば、1対多、多対多もあり、その内容は様々です。
このようなインタビュー記事を作成する際には、主に素起こしとケバ取りで文字起こしを行います。今回はインタビュー記事の文字起こしではどのようなポイントを意識すべきなのか、注意点を解説します。
インタビュー音源ならではの特徴
インタビューは色々な場面で行われており、取材された内容はメディアで掲載されるのが一般的です。テレビや動画サイト、雑誌など日常的に見かける媒体で発表され、多くの人の目に留まります。
文字起こしの仕事は人に読まれやすく、読んでわかりやすい形に話し言葉をまとめることです。インタビューの対象が何を伝えようとしているのか、要点となる部分を理解し、適切な形に落とし込まなければなりません。
しかし、録音内容を文字に起こすには、インタビューならではの特徴もあります。その特徴を理解しておくことで、スムーズに仕事を進めることができるでしょう。
インタビュー音源の特徴については次の通りです。
- 発言者の音声の重なり
- 音声だけだと声の聞き分けがしにくい
- 意味のない言葉が多い
- 録音の環境が悪いことがある
インタビューが1対1ならあまり起こらないことですが、複数人に対するインタビューでは音声の重なり、声の聞き分けが難しいという事態が起こります。
動画であれば問題ありませんが、音声だけの場合は音質次第で聞き分けにくい特徴があります。また、インタビューは台本が決まっているケースを除いて、その場で質疑応答が行われるため、意味のない言葉が多いです。
そして、録音環境次第では音声が不鮮明になることもあるため、音声をクリアに聞き取るための対策も必要になるでしょう。インタビュー音源を文字起こしする際は、上記の特徴を理解したうえで作業に取り組んでください。
インタビュー音源の文字起こしでのポイント
インタビュー音源の文字起こしを行う際のポイントを紹介します。
会話のかぶりを整える
インタビューの音源で問題となるのが、話者の発言内容がかぶってしまい、次の言葉がわかりにくくなることです。文字起こしでは会話の流れ、内容を理解しながら、どのような内容を話しているかを掴むことも大事です。
ですから、場合によってはインタビュアーの質問部分は飛ばし、話者の話を1つの文章として打ち直すことも必要になります。読みやすい形に直すには、余分になる部分をできるだけ削り、何を伝えようとしているかわかりやすい文章にしましょう。
誰が話しているのか判断する
次に音声だけのインタビューでは、インタビュアーと話者の区別がつきにくいケースがあるため、誰が話しているのか判断することも必要です。
動画であれば目で見ながら誰が話しているのかもわかりますが、音声だけでは名前、声色、イントネーション、話し方で区別するしかありません。誰が話しているか区別がつきにくい場合は、次のポイントを意識してください。
- 名前を名乗っている部分を記録する
- 話者ごとの話し方・イントネーションなどの特徴をメモする
以上のポイントを意識することにより、話者による区別がつきやすくなります。もしわからなくなった場合は、名前を名乗っている部分に巻き戻し、誰がどのような発言をしているか聞き直すのも有効です。
相槌は入れるか入れないか
文字起こしは形式によって相槌も入れる素起こし、相槌や意味のない言葉などを削除するケバ取りに分けられます。素起こしでは相槌はもちろん、「えー」や「あー」といった言い淀み、言い間違いも含めてすべて文字に直します。
一方のケバ取りは相槌や言い淀み、言い間違いは削除し、スマートな文章に仕上げることです。依頼の形式にもよりますが、素起こしは忠実に再現することを目的にしており、読みにくさには配慮されません。
記事として作成する予定であれば、ケバ取りを行う方がよいでしょう。
聴き取りにくい部分はタイムコードを記載する
録音した音源は音質や環境、話者の発音などの条件によって、聴き取りにくい部分が出てきます。何度か聞き返してもわかりにくい場合は、タイムコードを記載して後回しにしましょう。
後で聞き返すときや人に尋ねる場合に備えて、タイムコードを記載しておけば、すぐにわからない部分を引き出せるので便利です。
まとめ:インタビューにもSACSCRIBEはおすすめ
インタビューの文字起こしでは声の聞き分け、相槌や言い淀みも文字化するため、意外と手間が掛かります。そんなインタビューの文字起こしでも活躍するのがSACSCRIBEです。
SACSCRIBEなら手作業で2~3時間以上かかる作業でも、わずか10~15分ほどで完了できます。音声を聞き逃すことなく文章化できるので、間違いの心配もほとんどありません。
文字起こしの作業には、便利なクラウド型文字起こしツール「SACSCRIBE」を利用してみてください。