会議の決定事項や合意内容を文書で残す 根拠となる議事録作成の方法

会議での決定事項や合意内容を文書として残すことは、ビジネスにおいて重要なプロセスです。特に、議事録はその根拠となる公式な記録であり、情報共有や進捗管理、責任範囲の明確化に役立ちます。

本記事では、効率的かつ効果的な議事録の作成方法について、ポイントや手順を詳しく解説します。これにより、後の振り返りやフォローアップがスムーズになり、組織全体の意思疎通と業務の質を向上させることができます。

会議の決定事項や合意内容を文書で残す重要性

会議での決定事項や合意内容を文書で残すことには、以下のような重要な役割があります。

情報共有と一貫性の確保

会議の内容や決定事項を正確に文書化することで、関係者全員が同じ情報に基づいて行動できます。特に会議に参加できなかった人にも情報を提供でき、認識のズレを防ぎます。

責任の明確化

決定事項やアクションアイテムに関して担当者と期限を明示することで、誰がどの業務を遂行すべきかが明確になり、責任ある行動を促します。

進捗管理とフォローアップ

文書として残すことで、次回の会議やプロジェクトの進捗確認時に以前の決定事項を振り返ることができ、継続的な改善とプロジェクトの成功に繋がります。

法的証拠・コンプライアンス

会議記録は、法的・契約的な場面で証拠としての役割を果たすことがあります。特に合意内容が法的に影響する場合に、文書として残しておくことはリスク管理の一環になります。

組織全体の透明性と信頼性の向上

会議の内容や決定プロセスがオープンに記録され、アクセス可能であることは、組織の透明性を高め、信頼性の向上にも寄与します。

議事録の根拠としての価値を高めるためにすべきこと

議事録の根拠としての価値を高めるためには、以下のような取り組みが重要です。これらを実践することで、議事録が信頼性の高い記録となり、後々の検証や意思決定に役立てられます。

記録内容の正確性を向上させる

  • 発言内容の正確な記録:発言の要点を明確にし、言葉のニュアンスや根拠となるデータも含めて記録します。
  • 議事録の確認プロセスを設ける:会議終了後、議事録の内容を関係者に共有し、確認・修正を依頼します。これにより、記録の信頼性が向上します。

明確で読みやすい形式にする

会議が定期的に開催される場合は、議事録のテンプレートを作成し、項目や構成を統一することで、明確で読みやすい議事録を作成することができます。

項目としては以下のようなものが考えられます。

  1. 会議名・日時・場所
  2. 出席者(役割も記載)
  3. 議題と議論内容
  4. 決定事項
  5. 次回の予定やアクション項目

長文ではなく、重要事項を簡潔にまとめることで、理解しやすい議事録を作成できます。

責任と次のアクションを明確化

決定事項については、誰が何をいつまでに行うか、担当者と期限を具体的に記載することも根拠としての価値を高めます。

  • タスク:「○○調査の資料作成」
  • 担当者:「山田太郎」
  • 期限:「2024年11月25日」

これにより、次回の会議で進捗確認がしやすくなります。進捗確認の項目を作成することで、行動を促す効果もあります。

客観性を保つ

参加者の発言や議論内容を事実に基づいて記録し、主観的な解釈を排除することも大切です。

例えば、「A氏が強く反対した」と書くと、主観がにじみ出ます。「A氏は○○の理由から反対意見を述べた」と、事実を淡々と記述するようにしましょう。

関係者への共有と透明性の確保

  • 速やかに共有:会議終了後、できるだけ早く関係者全員に議事録を配布します。これにより、記憶が鮮明なうちに内容を確認できます。
  • アクセス可能な保存方法:デジタル化し、適切な場所(クラウドや社内サーバー)に保存して誰でも検索・閲覧できる状態にします。

改訂履歴を管理

議事録に修正や追記が必要な場合、改訂履歴を明確に記載します。これにより、後からの確認時に混乱を防げます。

法的・業務的な観点での正確性を担保

法律や規制、契約内容に関わる議題については、必要に応じて法務部や専門家のチェックを受けるようにします。重要事項を専門家に確認してもらうことで、文書の公平性や正確性が増し、根拠としての価値も高まります。

読みやすく文書化した議事録と詳細記録を併用すると効果的

議事録を効果的に活用するには、要点を整理した文書としての議事録だけでなく、会議中のすべての発言内容をそのまま記録する詳細記録も併用することが重要です。この二つを組み合わせることで、議事録の価値を最大限に高めることができます。

詳細記録のメリット

① 議論の背景や過程を正確に把握

すべての発言内容を記録することで、決定事項に至るまでの経緯や異なる意見の根拠を明確に確認できます。特に、複雑な議論や意見の対立があった場合、詳細記録が後の確認作業で重要な役割を果たします。

② 誤解やトラブルの防止

発言内容をそのまま記録しておくことで、後々の誤解や記憶の曖昧さによるトラブルを回避できます。特に、発言の趣旨や意図を巡る議論が発生した際、正確な記録が根拠として活用されます。

③ 学習や改善の素材としての活用

過去の詳細な発言記録を振り返ることで、会議運営や議論の質の向上を図ることができます。特に新入社員や関係者のトレーニングにおいて、詳細記録は有用な教育素材となります。

議事録作成を効率化する方法|自動文字起こしツールの活用

会議の議事録作成は、多くの時間と労力を必要とする作業です。しかし、近年の技術進化により、自動文字起こしツールを活用することで効率化が可能になりました。このツールを活用した効率的な議事録作成の方法を解説します。

自動文字起こしツールのメリット

① 作業時間の大幅な短縮

自動文字起こしツールを使用すると、会議中の発言をリアルタイムで文字化したり、録音データを短時間で文字起こしすることができます。これにより、手作業で発言内容を記録する手間が省けます。

② 正確性の向上

最新のAI技術を搭載したツールは、発言者の声を認識し、正確に文字起こしを行うことが可能です。一部のツールでは、話者ごとに発言を区別する機能も備わっており、議事録の品質を高めることができます。

③ 議事録作成後の編集が容易

文字起こしされたデータを基に、重要な要点を抽出して議事録を作成することができます。要約や編集作業に専念できるため、効率的に完成度の高い議事録を仕上げられます。

自動文字起こしツールの活用方法

① 会議中にリアルタイム文字起こしを実施

リアルタイムで文字起こしを行うツールを使用すれば、会議終了後すぐに記録が完成します。これにより、迅速に議事録を共有でき、会議後の作業負担を軽減できます。

② 録音データを後から文字起こし

会議を録音しておき、終了後に自動文字起こしツールを使って記録を作成する方法もあります。この方法は、会議進行中に手動記録をする必要がなく、議事進行に集中できる利点があります。

SACSCRIBE(サクスクライブ)を活用して文字起こしを効率化

AI文字起こしツールとして人気のSACSCRIBEを活用して、文字起こしを効率化する方法を紹介します。

サクスクライブにログイン

サクスクライブはオンラインツールです。アカウントにログインして利用します。さまざまなデバイスからアクセスできるため、チームでの利用などにも向いています。

料金体系は以下の通り。利用枠とは文字起こしを実行する音声データの長さを示します。どの程度の利用が見込まれるかに応じてプランを選択しましょう。初回登録では1時間分の無料枠がありますので、実際に使用感を試してみると良いでしょう。

 

プラン ベーシック ミニマム ライト スタンダード プレミアム
月額料金 0円 990円(税込) 2,750円(税込) 4,950円(税込) 19,800円(税込)
利用枠 1時間(初回のみ) 3時間 5時間 10時間 60時間
AI要約
料金 利用枠超過時1分38円(税込)

 

音声ファイルのアップロード

サクスクライブは非常に簡単に直感的な操作が可能です。

音声ファイルのアップロードも、ファイルを選択するか、下図の青枠内にドラッグ・アンド・ドロップするだけです。

上でも述べたように、タイトルは管理しやすいように必要な情報を盛り込むようにしましょう。

サクスクライブが対応している音声ファイルの種類は多く、今のところmp3, mp4, wav, m4a, ogg, aac, amrに対応しています。一般的な動画ファイルの文字起こしも可能です。

非対応の形式のファイルを使いたい場合は、拡張子の変換について以下の記事をご覧ください。

iPhoneで録音撮影した.m4aや.movファイルの.mp3への変換方法

文字起こしの確認と編集

サクスクライブに音声ファイルをアップロードし、任意のタイトルを入力、右下の「登録する」のボタンをクリックし、ポップアップ表示でさらに「登録する」を選択、遷移した画面で「依頼する」を選択すると、AIによる自動文字起こしがスタートします。ファイルの長さにもよりますが、30分ほどで文字起こしが完了します。

サクスクライブの長所として、AIによる精度の高い文字起こしが可能なだけでなく、自動で文字起こしされたテキストを、画面上で編集・校閲できて、そのための機能も充実している点があります。

校正画面で音声を聞きながらテキストができ、再生/一時停止、巻き戻しや早送りなどの頻繁に使う機能をショートカットキーでクリック操作なしで行える点も、実際に文字起こしを行う人たちに大変好評なポイントです。

タブの切り替えで校正前と校正後のテキストを比較することもできます。

データのダウンロードも同一画面上の青丸部分のボタンクリックで簡単に行えます。

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